【デジマ必須知識】CTAとは?改善のポイントも徹底解説
CTAとは、「Call To Action」の頭文字をとった略称で、Webサイトの訪問者に対して商品の販売や資料送付など、具体的な行動に誘導するための施策です。
適切な場所にボタンを配置し、訪問者に行動を起こすことで得られるメリットを提示することで、企業が狙うコンバージョンの獲得率を向上させることが可能です。
本記事では、CTAの概要や重要性、具体的な施策などを詳しく解説します。最後まで読み進めると、CTAを効果的に利用し自社サービスの利用者を増加する方法を学べます。
▼目次
1.CTAとは?
2.CTAを構成する要素
2-1.CTAボタン
2-2.マイクロコピー
2-3.ラベリング
3.CTAの設置の例
4.CTAの設置場所の例
5.CTA改善の具体的な施策
5-1.選択肢を減らす
5-2.設置場所にこだわる
5-3.リンク先をイメージできる文言を使用する
5-4.視覚的に強調する
5-5.心理的な負担を低減させる
5-6.訪問者に何をしてほしいのかを明確にする
5-7.緊急性を強調する
5-8.A/Bテストをする
6.まとめ
1.CTAとは?
CTAとは「Call To Action」の略で、「行動喚起」と訳されます。Webサイト上に設置されたボタンやリンクなどで、訪問者に対し具体的な行動に誘導することを意味します。
例えば、「今すぐ資料をダウンロードする」「無料体験はコチラ」といった、訪問者に行動を促すボタンもCTAの一種となり、Webサイトで販売や資料請求などをおこなうには欠かせない要素です。
ただボタンを置くだけではなく、ボタン付近に効果的なテキストを挿入したり、デザインを工夫するなど訪問者の目に留まる施策が必要です。
2.CTAを構成する要素
CTAを構成する要素は、以下の3つです。この3つは「どれかひとつを使う」というものではなく、全ての要素が組み合わさって効果を発揮します。
- CTAボタン
- マイクロコピー
- ラベリング
次の項目で、それぞれの役割を解説します。
2-1.CTAボタン
CTAボタンとは、訪問者をコンバージョンに繋げるための最も重要な要素であり、Webサイトや広告などで目立つ場所に配置するものです。
テキストやアイコン、ボタンの色や形状によってデザインを工夫し、訪問者の目に留まりやすくする必要があります。
2-2.マイクロコピー
マイクロコピーは、CTAボタン付近に配置される短い文章のことで、ボタンの目的や訪問者が得られるメリットなどを説明するものです。
CTAの成否に大きく関わるため、伝わりやすく魅力的なものを作成することが求められます。
2-3.ラベリング
ラベリングは、CTAボタンの中で使用されるテキストのことです。明確に目的を示すことで、訪問者がクリックした際にどうなるのかを知ることが可能になります。
適切なラベリングは訪問者にとってもわかりやすく、次の行動を促すことができます。
3.CTAの設置の例
CTAは、以下のような行動を訪問者に取ってもらうために設置します。ここに挙げたものは一例となります。
- サービスや商品の購入
- 資料のダウンロードやお問い合わせ
- イベントの参加登録やアンケート回答
- ニュースレターの登録やSNSフォロー
- ブログのコメントや評価、シェアなど
WebサイトのLP(ランディングページ)や企業紹介ページなどで、多くの訪問者に対し「次の行動」を促すには、CTAの配置や表現方法が非常に重要となります。
※LP(ランディングページ)とは:検索結果や広告などをクリックした訪問者が最初にアクセスするページのこと。
4.CTAの設置場所の例
CTAの設置場所は主に以下のような場所です。設置場所を工夫することにより、視認性が高まりコンバージョン率の向上にもつながります。
- Webサイトのヘッダーまたはフッター
- サイドバー右上
- コンテンツの間や記事の最後
- LPのファーストビュー
- ポップアップウィンドウ
- ページ遷移時のモーダル表示やスライドイン表示
CTAは、訪問者がページを訪問した際に「自然に視界に入る」場所に置かれるのが理想的です。
ポップアップウィンドウやモーダル表示、スライドイン表示は、ページを一定の割合までスクロールした際や一定時間経過後に自動表示される便利な機能です。
5.CTA改善の具体的な施策
CTAはコンバージョン獲得のために必要であり、訪問者にとっては必要な情報へのアクセスを促す重要な要素でもあります。ここでは訪問者の視点を理解し、CTAを改善するための具体的な施策をご紹介します。
5-1.選択肢を減らす
CTAの改善においては、「決定回避の法則」を考慮することが重要です。決定回避の法則とは、「人間は選択肢が多すぎる場合、決定を避ける傾向がある」という法則です。
人間の脳の情報処理能力に限界があるため、あまりに多くの選択肢や情報は処理することができないと言われています。
選択肢が多すぎるCTAは、訪問者が何をすべきかを明確にすることが難しく、結果として決定を避ける可能性が高くなります。また、CTAが何をもたらすかについての明確な情報がない場合も、同様に決定回避の傾向が高まると言われています。
これらの問題を解決するためにCTAの選択肢を減らし、単純で明確なものにすることが必要です。CTAに具体的な説明を加え、訪問者にとってCTAが何をもたらすかを分かりやすくすることが大切です。
5-2.設置場所にこだわる
そもそも、CTAが訪問者の目に触れる場所になければ意味がありません。
人の視線の動きには特徴があり、Webサイトを見る際、一般的に「左上から右下」または「左上からアルファベットのZやF」のように移動すると言われています。この視点の動きを「グーテンベルクダイヤグラム」と呼びます。
Z型は雑誌のような横書きの媒体での視点、F型は左側にサイドバーが設置されているWebサイトなどの視点です。視点が移動する動線上にCTAを設置することで、コンバージョン率の向上が見込めます。
CTAは訪問者の目につきやすい場所に設置することが重要であるため、「ヒートマップ」と呼ばれるWebサイト上の訪問者の行動を視覚化できるツールなどを利用し、熟読している部分や離脱している部分などに効果的にCTAを設置することが重要です。
5-3.リンク先をイメージできる文言を使用する
Webサイトの訪問者は「自分にとってメリットがある」と感じなければ、行動をおこしてくれません。CTAには「このボタンから無料サンプルが手に入る」「すぐに資料がもらえる」といった分かりやすい指標が必要です。
言葉の伝わりやすさも重要です。「Trial」と英語で書かれるよりも「トライアル申込み」とカタカナで表記するなどの工夫をすると良いでしょう。
以下に具体的なNG例とOK例をご紹介します。
NG例:「Enter」「ここをクリック」
OK例:「送信」「クリックして購入」
NG例が英語表記や「クリック後どうなるのか」の具体例がないのに対し、OK例では日本語表記と、クリックをしたら購入手続きに入ることが明確に分かる内容になっています。
5-4.視覚的に強調する
CTAのコンバージョン率向上には、訪問者の視覚に訴えるデザインも重要になります。ボタンの色を変える、アニメーションを加えるなどがその一例です。
自社サイトの全体的なイメージやデザインからかけ離れてしまうのは逆効果ですが、揃えすぎてしまうのもCTAが目立たなくなる要因となるので、サイトのカラーとは違う色を敢えて選択するのもひとつの方法です。
以下に具体的なNG例とOK例をご紹介します。
NG例:角のある四角ボタン・CTAではないリンクボタンと同じデザイン
OK例:角丸や楕円形のボタン・独自カラーや影などをつけたボタン
NG例の角のある四角ボタンは、訪問者の視線が角の外側に向かっていくと言われています。また、他のリンクボタンと同じデザインでは、どれがCTAなのかパッと見て分かりづらいです。
OK例のように角丸や楕円形のボタンは、ボタン内のテキストに訪問者の視線を集める効果があるほか、「ボタン」であると認識しやすいというメリットも。CTAに独自のデザインを施すことも、訪問者が目を留めやすくなるため有効です。
5-5.心理的な負担を低減させる
人は「得をしたい」気持ちより「損をしたくない」気持ちの方が強い傾向にあります。これを「損失回避の傾向」といいます。
「購入手続き」や「会員登録」など個人情報の入力を示唆するものは、心理的ハードルが上がるためコンバージョン獲得の難易度が高くなります。
訪問者の不安を低減するには、例えば「会員登録不要」「メールアドレスのみで完了」など、心理的ハードルを下げ気軽にできるイメージを持たせる工夫も必要です。
以下に具体的なNG例とOK例をご紹介します。
NG例:「商品購入はコチラ」「資料送付先を入力する」
OK例:「(登録不要)カンタン申込み」「(3ステップで完了)無料で資料請求」
NG例はストレートに次の行動を記しているため、個人情報の入力を予想させたり「面倒そうだな」というイメージを与えます。OK例のようにマイクロコピーやラベリングで手軽さを強調すると「簡単そうだな」といったイメージを与えることが可能です。
5-6.訪問者に何をしてほしいのかを明確にする
訪問者におこなって欲しい具体的な行動を明確にすることで、訪問者の不安が減りスムーズに行動に移してもらえるようになります。
例えば、某オーディオブックサービスのCTAボタンは「最初の1冊は無料。今すぐ聴こう。」です。ボタンを押せばすぐに1冊無料で試せることが分かります。
また、某食材宅配のサイトのCTAボタンは「特別クーポンを適用して購入する」となっています。ボタンから先に進むことで、クーポン適用の価格で購入できることを示しています。
以下に具体的なNG例とOK例をご紹介します。
NG例:「詳しくはコチラ」「ここをクリック」
OK例:「(ここをクリック!)初回無料で申込み」「(続きを読むには)ここをクリック」
NG例ではボタンクリック後どうなるのかが不明瞭なのに対し、OK例では「初回無料で購入できる」「今までのコンテンツの続きが読める」ことが一目瞭然です。
5-7.緊急性を強調する
訪問者には、サイトに訪れた時点で行動を起こしてもらうことが最善です。一度「後でやろう」と離脱された場合、忘れられてしまったり競合他社が提供する同様のサービスを購入されたり、コンバージョン獲得の機会を失ってしまう可能性があります。
今すぐに行動を起こしてもらえるように、マイクロコピーなどに「期間限定」や「数量限定」など「今を逃せばチャンスを失う」可能性を示唆したり、ラベリングに「今すぐ~」と記載することで「今やっておこう」と誘導したりすることで、コンバージョン率を向上を目指します。
5-8.A/Bテストをする
A/Bテストとは、Webサイトの改善をする際に行われる施策の一つです。
構成が異なる2つのサイトやコンテンツを作り、それぞれをA版・B版とします。一定期間ごとにA版・B版をWeb上に表示させ、どちらがより多くの人に反応されたかを比較して、反応が良かったバージョンを採用する方法です。
A/Bテストは、「検証期間」や「検証箇所」など事前の設定をしっかりと行うことが大切です。A/Bテストを適切に行うことで、Webサイトの改善やコンバージョン率の向上に役立てられるデータを得ることができます。
A/BテストにはGoogleが提供する「Google Optimize」などをオススメします。
6.まとめ
この記事では、CTAの改善策について説明しました。Webサイトからのお問い合わせや成約などが増えずに悩んでいる方は、「CTAの改善」を試してみましょう。
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