MEO対策とは?メリット・デメリットや自分でできる対策まとめ
MEO対策とは、Map Engine Optimization(マップエンジン最適化)の頭文字をとった略称で、Googleマップでの検索結果において上位表示させる施策です。
ユーザーがGoogleマップ上でキーワード検索をした際に、検索結果に自分の店を目立たせることで認知度UPや来客を誘導することが目的です。
本記事では、MEO対策の概要や重要性、具体的な対策方法などを詳しく解説します。最後まで読み進めると、MEO対策のメリット・デメリットを理解した上で、効果的な運用方法を学べます。
▼目次
1.MEO対策とは?
2.今MEO対策を行うべき理由
2-1.スマートフォン利用者数の上昇
2-2.リスティング広告の掲載費用が高騰化
2-3.Googleビジネスプロフィールの需要の増加
3.MEO対策のメリット
3-1.SEOと比べて短期間で効果が出やすい
3-2.SEOと比べてユーザーの目に留まりやすい
3-3.見込みの高いユーザーに訴求できる
3-4.来店を促すための情報を網羅できる
4.MEO対策のデメリット
4-1.口コミで低評価をもらう可能性がある
4-2.対策できる業種が限られる
5.MEOの具体的な対策方法
5-1.プロフィールに登録する
5-2.情報を入力する
5-3.ビジネスに適したカテゴリを設定する
6.MEO対策の効果を高めるコツ
6-1.口コミを増やす
6-2.プロフィールを最新に保つ
6-3.写真にこだわる
6-4.投稿機能を使う
6-5.インドアビューを設定する
7.まとめ
1.MEO対策とは?
MEO対策とは、Map Engine Optimization(マップエンジン最適化)の頭文字をとった略称で、Googleマップでの検索結果において上位表示させることを指します。
「ローカル検索」「ローカルSEO」とも呼ばれ、店舗ビジネスや地域ビジネスの集客に利用されています。
例えば、ユーザーがGoogleマップの検索窓に「〇〇(地名)ランチ」や「近くの美容院」といったキーワードを入力すると、Googleマップに登録している「ビジネスプロフィール」内のビジネス情報や、検索ユーザーの位置情報などをもとに、最適な検索結果が表示されます。
MEOはこのようなアルゴリズムを活用し、店舗のターゲット層のユーザーが検索した場合に上位表示されるよう対策を行うことができます。
2.今MEO対策を行うべき理由
MEO対策において最も重要なことは、Google検索結果の上位に表示されることです。しかし、多大なリスティング広告費用をかけGoogle検索結果の上位に表示し続けることは、店舗ビジネスにおいては現実的ではありません。
ここではMEO対策を行うべき理由3つをご紹介します。
- スマートフォン利用者数の上昇
- リスティング広告の掲載費用が高騰化
- Googleビジネスプロフィールの需要の増加
2-1.スマートフォン利用者数の上昇
近年、スマートフォンの利用者数は上昇し続けています。
NTTドコモ モバイル社会研究所の調査によると、2022年にはスマートフォン利用者は携帯電話利用者の94%となりました。
スマートフォン利用者の増加により、消費者は駅やバス停、旅行先ではガソリンスタンドや道の駅、プレゼントを買うための店や美味しいランチの検索など、あらゆる地域情報を家のPCだけでなく出先で即座に検索できるようになりました。そのため、MEO対策によってGoogleの検索結果画面に上位表示することで、検索ユーザーに店舗の情報を認知してもらうことが重要です。
2-2.リスティング広告の掲載費用が高騰化
リスティング広告とは、インターネット上の検索結果ページにおいて、広告主が出稿した内容が表示される広告のことです。検索結果の上位に表示されることで、クリック率の増加を狙うことが可能です。
近年、リスティング広告運用の費用が高騰化しています。原因としては競合他社の増加や、デジタル広告市場全体の拡大などが挙げられます。
リスティング広告市場は、大企業が多額の資金を投入して参入してきているため、小規模ビジネスや地域の店舗では太刀打ちできなくなってきているのが事実です。
一方で、MEO対策をおこなうと、多大な費用をかけることなくピンポイントに検索ユーザーに対してアプローチをすることが可能になります。
リスティング広告の概要や広告の種類について網羅的に知りたい方はこちら
>>>Web広告とマス・SP広告の違いを知る―広告全19種を徹底解説―
2-3.Googleビジネスプロフィールの需要の増加
企業・店舗ビジネスにおいて、Googleビジネスプロフィールの重要性は年々増してきています。
MEOのアクセス解析データである「GMBインサイト」によると、首都圏を中心とした企業・店舗のGoogleビジネスプロフィールの表示平均は2020年8月〜2021年7月の期間で123%増加しています。(参考元:MarkeZine)
以下の画像は例として「カラオケ業界」のGoogleビジネスプロフィールの表示件数の推移を表しています。
画像引用元:MarkeZine
青色の表示合計、赤色の行動合計(ユーザーが行なった電話やメッセージ送信、ルート検索など)ともに増加しているのが分かります。
スマートフォンで出先でも気軽にカラオケなどの施設が検索できるようになった利便性から、今後も需要は増え続けると予想されています。MEO対策による積極的な導入が必須となります。
3.MEO対策のメリット
MEO対策のメリットは以下のようになります。
- SEOと比べて短期間で効果が出やすい
- SEOと比べてユーザーの目に留まりやすい
- 見込みの高いユーザーに訴求できる
- 来店を促すための情報を網羅できる
次の項目から詳しく解説していきます。
3-1.SEOと比べて短期間で効果が出やすい
MEO対策は、SEO対策(検索エンジン最適化)と比べて、効果が出るまでの期間が早いのが特徴です。
SEOはWebサイトやコンテンツを、Googleの検索上位へ表示させるための施策です。SEOで上位表示させるにはWebマーケティングの専門知識や、優良なコンテンツを制作するための人材が必要となります。
また、WebサイトがGoogleの検索エンジンに認識される必要があるため、運営を長期間おこなっていく労力もかかります。
MEO対策もキーワード選定などの基本的な知識は必要ですが、費用はかからず短期間で効果が出やすいため、今すぐ自社でも始められる集客方法となります。
SEO対策についてさらに知りたい方はこちら
>>>【初心者向け】SEOとは?マーケティングにおける重要性と基礎知識
3-2.SEOと比べてユーザーの目に留まりやすい
MEO対策はSEOよりもユーザーの目に止まりやすいという特徴があります。
Google検索で店舗検索をした際、Googleの検索エンジンが「ユーザーが店舗情報を求めている」と判断し、Googleビジネスプロフィール内の店舗データをはじめ、様々な情報をもとに検索結果に表示しているためです。
検索ユーザーがGoogle検索をおこなった際に表示される順は、以下のようになります。
- リスティング広告
- MEO対策
- SEO対策
つまり、ポータルサイトの大手である「ぐるなび」や「ホットペッパー」などより上位に表示できるため、多くの検索ユーザーの目に触れることが可能です。
3-3.見込みの高いユーザーに訴求できる
検索ユーザーは、自身が行きたい店舗を検索する際に「地域名+ランチ」「地域名+美容院」のような「地域名+〇〇」というワードで検索することが多い傾向にあります。または「近くのランチ」「近くの美容院」といったキーワードで、Googleが自動的に今ユーザーがいる地域で検索をおこなうパターンもあります。
すでに訪れる地域とカテゴリは確定していて「どこにしようかな」と、店舗を決めかねている状態ということです。
そのため、MEO対策を施しマップの検索結果上位に表示されることで、よりユーザーの視認性が高まり、顕在層にアプローチできるのが最大の強みになります。
3-4.来店を促すための情報を網羅できる
MEO対策では、検索ユーザーが店舗に来店する前に必要な情報を簡単に入手できるため、来店前に不安を解消することが可能です。
たとえばGoogleビジネスプロフィールでは以下の情報を提供できます。
- 店舗の場所やアクセス方法
- 営業時間
- 店舗内の様子
- メニューの種類
- 価格帯
- 口コミ など
検索ユーザーの検索意図は実に様々で、目的地までの行き方を知りたい人もいれば、価格帯・口コミを見たい人もいます。
検索ユーザーが店舗に来店する前に、より多くの情報を把握することができるため、店舗に来店する検索ユーザーの満足度が高くなり、リピート率が上がる可能性があります。
4.MEO対策のデメリット
MEO対策のデメリットは以下のようになります。
- 口コミで低評価をもらう可能性がある
- 対策できる業種が限られる
次の項目から詳しく解説していきます。
4-1.口コミで低評価をもらう可能性がある
Googleマップでは、一般のユーザーが口コミを書き込めるため、ネガティブな意見や低評価をもらう可能性もあります。
全くの事実無根であった場合は、Googleへ削除申請をおこなうことはできますが、Google側で「ポリシー違反ではない」と判断されると承認はされません。
ネガティブな口コミが寄せられた場合、謝罪を含めたコメント返信をするなど対策を考えておきましょう。
4-2.対策できる業種が限られる
ローカル店舗ビジネスにおいてMEOは高い効果を発揮しますが、実店舗をもたないビジネスの場合は効果が見込みにくいのがデメリットです。
オンラインビジネスなどはその最たる例です。自身のビジネスとMEOの相性も加味して実践すると良いでしょう。
5.MEOの具体的な対策方法
ここでは、MEOの具体的な対策方法をご紹介します。流れとしては、大きく分けて以下の3つになります。
- プロフィールに登録する
- 情報を入力する
- ビジネスに適したカテゴリを設定する
次の項目から詳しくみていきます。
5-1.プロフィールに登録する
Googleビジネスプロフィールに店舗の情報を登録します。Google検索やGoogleマップに自社のビジネス情報を表示するためのツールで、無料で利用できます。
Googleビジネスプロフィールはコチラ
TOPページの「今すぐ管理」をクリックすると、以下の入力を求められるので、順に入力していきます。
- ビジネス名の入力
- ビジネスの種類を選択(オンライン小売店・店舗・非店舗型ビジネス)
- カテゴリを入力(最初の1文字を入れると候補が表示)
- サービス提供地域を指定(省略可)
- ビジネス拠点の地域を入力
- 連絡先の詳細(電話・Webサイト)
- 住所を入力(非公開・確認用)
- ビジネスの所在地をマップ上で指定
- ほかの地域でのビジネス展開の有無
- ユーザーとのタッチポイント選択
- 最新情報の入手の選択
- オーナー確認の方法選択
5-2.情報を入力する
Googleビジネスプロフィールの基本情報を入力後、詳しい店舗情報を入力していきます。
具体的には以下のような情報を網羅していきます。
- 写真、画像
- オーナーからのコメント
- メニューの内容、価格 など
その際に、公式サイト等に掲載している情報、特にNAP情報を統一することが重要になります。NAP情報とは「Name(会社名・店舗名)」「Address(住所)」「Phone(電話番号)」の3つの要素のことです。
理由としては、Googleが「知名度」の高いビジネスを高く評価し、上位表示しようとするためです。ネット上でそのビジネスのNAP情報がどれだけ取り上げられているかが知名度の判断要素の一つに挙げられます。
そのため、NAP情報が統一されていないと、Googleが同じビジネスだと判別ができないため、知名度に影響を及ぼす可能性があります。
5-3.ビジネスに適したカテゴリを設定する
カテゴリ設定は、Googleビジネスプロフィールの中でも特に重要な項目です。カテゴリはGoogleマップでの検索結果に大きく影響しますので、最適なカテゴリを漏れなく登録することをオススメします。
カテゴリは「メインカテゴリ」は必ず1つ設定する必要があり、「追加カテゴリ」は9つまで任意で設定可能です。カテゴリ数は4,000件以上にものぼるので、自身のビジネスカテゴリが見つからないということはないでしょう。
例えば自身のビジネスがイタリア料理店だった場合、メインカテゴリは「イタリア料理店」となり、追加カテゴリには「ピザ店」「トスカーナ料理店(イタリア)」「シチリア料理店(イタリア)」といった提供しているメニューなどを追加します。
6.MEO対策の効果を高めるコツ
ここでは、MEO対策の効果を高めるコツをご紹介します。項目としては、以下の5つになります。
- 口コミを増やす
- プロフィールを最新に保つ
- 写真にこだわる
- 投稿機能を使う
- インドアビューを設定する
次の項目から詳しくみていきます。
6-1.口コミを増やす
Googleビジネスプロフィールにはユーザーが自由に書き込める「口コミ」の機能があります。口コミの数もMEO対策の重要な要素のひとつで、口コミが多ければGoogleが「人気のサービスである」と認識し上位表示されやすくなります。
口コミは星の数(最大5つ)での評価だけでなく、文章によるコメントもできます。また、Googleに登録しているユーザー名のほか匿名で評価することもできます。
自社のサービス向上のためにも口コミを確認・分析することが非常に重要です。たとえ悪い口コミが入ったとしても、事実無根のものでなければ「改善すべきポイント」ととらえ修正していくことで、ユーザーからの評価、ひいてはGoogleからの評価も上がっていきます。
口コミをしっかり見ていることのアピールとして、ひとつひとつの口コミに丁寧にお礼の返信をするのもおすすめです。
6-2.プロフィールを最新に保つ
Googleビジネスプロフィールの更新は非常に重要です。最新情報が数年前など古い情報だとGoogleに「信用できない」とみなされる可能性があります。
検索ユーザーから見た時にも「この店舗はまだ営業しているのだろうか」と不安に感じるため、プロフィールは定期的に更新・投稿を行う、サービスの変更があれば随時更新するなどを心がけましょう。
6-3.写真にこだわる
Googleビジネスプロフィールには写真を登録することができます。写真を魅力的にすることでユーザーの興味を惹き、来店に繋がる可能性が高くなります。
古い写真・画質の悪い写真などの場合は、綺麗な画像に差し替えると良いでしょう。ただし加工のしすぎなど、やりすぎは逆効果です。
実際のイメージに近い状態でより綺麗に見えるよう撮影します。可能であればプロの写真家に依頼すると競合他社との差別化も図れます。
写真の数も充実させた方が効果を期待できるため、定期的な更新を心がけてください。
6-4.投稿機能を使う
投稿機能とは、自社の商品やサービスなどの情報をビジネスプロフィールに公開できる機能です。投稿機能を使って、「最新情報」「特典」「イベント」の3つを発信できます。
最新情報は、「画像・テキスト・ボタン」の3つの要素で休業日のお知らせや入荷情報などを投稿できます。
特典では、「画像・タイトル・期間(開始日から終了日)・特典の詳細・クーポンコード・リンク・利用規約」の7つの要素で割引クーポンなどのお知らせができます。
イベントは、「画像・タイトル・期間(開始日から終了日)・詳細・ボタン」の5つの要素で、期間限定イベントなどの告知をおこなうことが可能です。
いずれも、公開することでユーザーの興味を惹くきっかけになるので積極的に使いましょう。
6-5.インドアビューを設定する
インドアビューとは、店内の様子をGoogleマップのストリートビューで閲覧できるようにしたものです。通常Googleマップでは店の外観までしか表示されませんが、インドアビューでは実際店舗内を歩いているような、臨場感のある画像をユーザーに見せることができます。
インドアビューは代理店に依頼するか、自身でスマートフォンのアプリを用いて撮影する方法があります。代理店に依頼する場合の掲載料金の相場は10万円前後です。
インドアビューを設定することで、より来店意欲を高めるきっかけになるでしょう。
7.まとめ
MEO対策とは、Googleマップでの検索結果において上位表示させることです。
Googleマップ上で「地域名+〇〇」といったキーワードで検索をしたユーザーに、自分の店を認識してもらい、来客を誘導することが目的です。
スマホユーザーの増加やリスティング広告費の高騰などから、Googleビジネスプロフィールの需要が高まっています。適切なカテゴリの登録やプロフィールを充実させることで、ターゲット層のユーザーへ効果的にアピールできます。
Webからの集客を考えた場合、MEO対策だけではなく他の対策についても考えた方が良いでしょう。すべてを行うのが難しい場合は、プロに依頼するのもひとつの手です。
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