【初心者向け】Cookieとは?仕組みや注意点、操作手順を徹底解説
「Cookie」という用語はWebでよく耳にすることがありますが、その意味や使い方は実はよくわからないという方も多いかもしれません。
Cookieはユーザーにとっても、Webサイト運営者にとってもメリットがある一方で、Cookieの利用によるリスクもあるため、注意点も知っておかないといけません。この記事では初心者のデジタルマーケティング担当者も理解できるように、Webサイト運営をする方などがCookieを利用する際に知っておくべきことを解説しています。内容は主に以下のとおりです。
- Cookieの仕組みや種類
- Cookieのメリットと注意点
- Cookieを有効化・無効化する方法や削除する方法
- 自社サイトにCookieを導入する場合に役立つCMPについて
基本的な知識を身につけ、安全かつ効果的にCookieを活用していきましょう。
▼目次
1.Cookieとは
1-1.Cookieの仕組み
1-2.Cookieには2種類ある
【ファーストパーティークッキー】
【サードパーティークッキー】
2.Cookieのメリット
2-1. ユーザーから見たCookieのメリット
2-2. デジタルマーケティング担当者から見たCookieのメリット
3.Cookie利用の注意点
3-1. 個人情報の漏えいの危険性がある
3-2. Cookieの利用に制限がかかる可能性がある
4. Cookieを有効化・無効化する設定方法
4-1. スマホの場合の有効化・無効化の手順
【Safariの場合 】
【Google Chromeの場合】
4-2. パソコンの場合の有効化・無効化の手順
【Google Chromeの場合】
【Mozilla Firefoxの場合】
【Safariの場合】
5. Cookieを削除する方法
5-1. スマホの場合の削除する手順
【Safariの場合 】
【Google Chromeの場合】
5-2. パソコンの場合の削除する手順
【Google Chromeの場合】
【Mozilla Firefoxの場合】
【Safariの場合】
6. Cookieを自社サイトに導入するならCMPが便利
6-1. CMPとは
6-2. CMPでできること
7. リスクも理解してCookieを活用しよう
1.Cookieとは
ここでは、Cookieの仕組みや概要を解説していきます。
1-1.Cookieの仕組み
Cookieは、Webサイトが訪問者のブラウザに保存する小さなテキストファイルです。これによって、以前に入力した情報や利用環境などが記憶されるため、ユーザーは再度入力する必要はありません。
保存される情報の例としては、ログイン情報やカートに入れた商品の情報などです。また、Cookieには有効期限が設定されており、期限が過ぎると自動的に削除されます。Cookieは、ユーザーにとって便利ではありますが、個人情報が保存される場合もあるため、Cookieを活用するWebサイトの運営側は適切な取り扱いが求められます。
1-2.Cookieには2種類ある
Webサイトがユーザーのブラウザに保存するCookieの種類には2種類あります。以下でそれぞれ詳しく見ていきましょう。
【ファーストパーティークッキー】
ファーストパーティクッキーは、ユーザーがアクセスしているWebサイトのドメインが発行するCookieのことを指します。例えば、ユーザーがwww.example.comにアクセスしたときに、www.example.comのドメインが発行するCookieがファーストパーティクッキーになります。
ファーストパーティクッキーは、同じドメインのWebサイトを再び訪問したときに利用されるため、以前入力した情報などを再び入力する必要がありません。ドメインごとにCookieが付与され、同じドメインのWebサイトを訪問する場合には、Cookieが共有されます。
【サードパーティークッキー】
サードパーティークッキーとは、ユーザーが訪れているWebサイトの運営者以外が発行するCookieのことです。例えば、広告会社やアナリティクスツールの提供元などが該当します。
サードパーティークッキーは、異なるサイトやアプリを横断してユーザーを追跡することができるため、ユーザーのプライバシーへの懸念があります。例えば、異なるサイトで閲覧した商品の情報や、検索履歴、個人情報などが外部の企業に渡ってしまう可能性があるなどです。
そのため、一部のブラウザでは、サードパーティークッキーの使用をデフォルトでブロックする設定がされている場合があります。また、一部のWebサイトやアプリでは、サードパーティークッキーの使用についてユーザーに選択肢を与えるなどの取り組みが行われています。今後は、プライバシー保護のための技術的な対策や規制が進んでいくことが予想されます。
2.Cookieのメリット
Cookieを利用することで得られるメリットはいくつかあります。ここでは、Webサイトを使うユーザー側からみたメリットと、デジタルマーケティング担当者などWebサイトを運営する側から見たメリットを詳しく見ていきましょう。
2-1. ユーザーから見たCookieのメリット
ユーザー側のメリットとしては、Cookieを使用することでログインの手間が省けユーザーのストレスが減るということが挙げられます。例えば、一度ログインしたWebサイトは、次回以降のアクセスで自動的にログイン情報を認識するため、再度ログインする手間が省けます。
また、Cookieを利用すると入力情報を記憶することができるため、前回の動作の続きから操作が再開でき、ユーザーにとってよりWebサイトが利用しやすくなります。
例えば、ショッピングサイトで買い物かごに商品を入れて一度サイトを閉じ、その後またアクセスしたときも、買い物かごの中身が前回のまま残っているというのはCookieによるものです。また、お問い合わせフォームなどで、以前入力したメールアドレスや名前などの候補が自動的に表示されるのもCookieのおかげです。
2-2. デジタルマーケティング担当者から見たCookieのメリット
企業のデジタルマーケティング担当者は、自社のWebサイトの運営を任されることもあるでしょう。Cookieは、Webの運営側にとってもメリットがあります。
まず、Cookieを利用してマーケティングに活かすことが可能です。Cookieを使った分析によって、Webサイトのユーザーがどのような興味、関心を持っているのかを把握しやすくなるため、企業はユーザーに興味を持ってもらえるような広告やコンテンツを提供しやすくなるでしょう。また、ユーザーの興味や関心に基づいた広告を配信することで、Web広告に興味を持ってもらいやすく、ユーザーにクリックされる確率は高まります。
さらに、Cookieを利用することで、アクセス解析も可能です。これによって、Webサイトの訪問者数やページビュー数、滞在時間などのデータを取得することができるため、これらのデータを分析することで、Webサイトの改善点や問題点を把握し、改善策を立てることができます。
3.Cookie利用の注意点
Cookie利用には、注意が必要な点もあります。以下で詳しく解説していきます。
3-1. 個人情報の漏えいの危険性がある
Cookieの利用における注意点の一つは、Cookieデータが流出すると個人情報が漏えいするリスクがあることです。対策としてユーザーは、プライベートのパソコンやネットワーク環境以外ではCookieを利用しない設定にしたり、使用後にCookieを削除したりしておくと安心でしょう。
また、Cookieを無効化することでCookieによるトラッキングを防止することが可能です。使用後にCookieを削除することで、自分のブラウジング履歴を消去できます。
さらに、Webサイトの運営者は、Cookieで得た個人情報はプライバシーポリシー等で利用目的などの通知や公表が必要になります。ユーザーがCookieの利用を許可するかどうかを選択できるように設定しておくことが望ましいです。
3-2. Cookieの利用に制限がかかる可能性がある
Cookieは広く利用されていますが、個人情報やプライバシーの保護の懸念から、各国でCookie利用の厳格化が進んでいます。例えば、改正個人情報保護法ではCookieによる個人情報の収集や利用について規制が設けられています。今後も、Cookieの利用に対してさらに厳格な制限がかかる可能性があるでしょう。
Cookieの利用にあたっては、ユーザーから同意を得ることが求められます。また、Cookieを収集した情報は、ユーザーの利便性の向上など正当な目的で適切に利用することも大切です。
4. Cookieを有効化・無効化する設定方法
ここでは、Cookieを有効化または無効化するための設定方法を解説していきます。スマホとパソコンと両方の設定方法を説明しますが、OSやブラウザによっては、上記の手順と異なる場合があるのでご注意ください。
また、Cookieを無効化することで、一部のWebサイトで問題が発生する場合があります。例えば、ログイン情報が保存されなくなったり、Webページが正常に表示されなくなったりすることがあるため、Cookieを無効にする前は注意深く検討し、必要に応じて設定を変更するようにしましょう。
4-1. スマホの場合の有効化・無効化の手順
スマホでのCookieを有効化または無効化する一般的な方法を以下で詳しく解説します。
【Safariの場合 】
- 「常に許可」、「許可」、「ブロック」から選択します。
- 「設定」アプリを開きます。
- 「Safari」をタップします。
- 「プライバシーとセキュリティ」をタップします。
- 「ブロックされたCookie」をタップし、「常に許可」または「許可」を選択します。
【Google Chromeの場合】
- 「Chrome」のアプリを開きます。
- 右上のメニューアイコンの「⋮ 」をタップします。
- 「設定」を選択します。
- 「サイト設定」を選択します。
- 「Cookie」を選択して、許可かブロックを選択する。
4-2. パソコンの場合の有効化・無効化の手順
パソコンでのCookieを有効化または無効化する一般的な方法を以下で詳しく解説します。
【Google Chromeの場合】
- Google Chromeを開き、右上のメニューアイコンの「≡」をクリックします。
- 「設定」をクリックし、画面下部にある「詳細設定を表示」をクリックします。
- 「プライバシーとセキュリティ」をクリックします。
- 「サイトの設定」をクリックします。
- 「Cookieとサイトデータ」をクリックします。
- 「Cookieを許可する」または「Cookieをブロックする」を選択します。
【Mozilla Firefoxの場合】
- Mozilla Firefoxを開き、右上のメニューアイコンの「≡」をクリックします。
- 「オプション」をクリックし、「プライバシーとセキュリティ」タブを選択します。
- 「Cookieとサイトデータ」をクリックします。
- .「設定」ボタンをクリックし、「Cookieを許可する」または「Cookieをブロックする」を選択します。
【Safariの場合】
- Safariを開き、「Safari」を選択します。
- 「環境設定」をクリックします。
- 「プライバシー」をクリックします。
- 「CookieとWebサイトデータをブロックする」または「サイトごとに許可」を選択します。
5. Cookieを削除する方法
ここではCookieを削除する一般的な方法を解説します。Cookieを削除する方法には、使用しているブラウザなどによって異なる手順となる場合があるのでご注意ください。
また、Cookieを削除することで、Webサイトに保存されたログイン情報などが削除されるため、再入力が必要になる場合があります。一部のWebサイトではCookieを削除することで正常に動作しなくなる場合もあります。Cookieを削除する前に、注意深く検討し、必要に応じて設定を変更するようにしてください。
5-1. スマホの場合の削除する手順
以下に一般的なスマホでのCookieの削除方法を解説します。
【Safariの場合 】
- 「設定」アプリを開き、「Safari」を選択します。
- 「履歴とWebサイトデータを消去」を選択します。
- 削除する期間を選択します。
- 「履歴とデータを消去」を選択します。
【Google Chromeの場合】
- 「Chrome」のアプリを開きます。
- 右上のメニューアイコンの「⋮ 」をタップします。
- 「履歴」を選択します。
- 「閲覧データを消去」を選択します。
- 「Cookieとサイトデータ」にチェックを入れ、削除する期間を選択します。
- 「データを消去」を選択します。
5-2. パソコンの場合の削除する手順
以下に一般的なパソコンでのCookieの削除方法を解説します。
【Google Chromeの場合】
- Google Chromeを開き、右上のメニューアイコンの「≡」をクリックします。
- 「設定」をクリックし、画面下部にある「詳細設定を表示」をクリックします。
- 「プライバシーとセキュリティ」をクリックし、画面下部にある「閲覧データを消去」をクリックします。
- 「Cookieと他のサイトデータ」にチェックを入れ、削除する期間を選択します。
- 「データを消去」をクリックします。
【Mozilla Firefoxの場合】
- Mozilla Firefoxを開き、右上のメニューアイコンの「≡」をクリックします。
- 「オプション」をクリックし、「プライバシーとセキュリティ」タブを選択します。
- 「Cookieとサイトデータ」の「データを削除する」をクリックします。
- .「Cookieとサイトデータ」にチェックを入れ、削除する期間を選択します。
- 「データを削除」をクリックします。
【Safariの場合】
- Safariを開き、「Safari」を選択します。
- 「プライバシー」を選択します。
- 「Webサイトデータを消去」をクリックします。
- 「データを消去」をクリックします。
6. Cookieを自社サイトに導入するならCMPが便利
Webサイト運営者が自社サイトにCookieを導入する際、プライバシー保護のためにはユーザーの同意を得る必要があります。その際、CMP(Consent Management Platform)というツールを導入するのが便利です。
ここでは、CMPとは何かとCMPによってできることを解説していきます。
6-1. CMPとは
CMPは、主にWebサイト運営者のためのCookieを取り扱うためのツールです。ユーザーに対してCookieに関する情報を提供し、同意を得るために使われます。他にも管理バナーの作成や導入、ユーザー同意状況の管理や分析、マーケティングツールへの取得データ連携など、さまざまなことが可能です。
CMPを使用することで、Cookieに関する情報をユーザーに提供し同意を得ることができるため、ユーザーの個人情報を管理し、適切に保護することができます。 Webサイトの運営者にとってCMPは法令遵守のための重要なツールともいえます。
6-2. CMPでできること
CMPによってできることは主に以下の内容があります。
- 同意管理バナーの作成や導入
- 同意情報をもとに各種タグやCookieを発行
- ユーザー同意状況の管理や分析
- マーケティングツールへの取得データ連携
- 同意状況に基づくユーザーエクスペリエンスのカスタマイズ
- ユーザーのオプトアウト/オプトインの処理
- 複数のウェブサイトやデバイスにわたる同意情報の同期
- 法令や業界の規制に適合するためのポリシーの遵守
- セキュリティの向上、データプライバシーの保護
ただし、CMPが提供する機能はベンダーやプラットフォームによって異なります。また、利用者の設定や同意情報の扱いについては、法律や規制の変更によって変わる可能性があるため注意しましょう。
7. リスクも理解してCookieを活用しよう
この記事では、Webサイト運営者やデジタルマーケティング担当者がCookieを理解し、自社サイトで利用する際に知っておくべきことを解説してきました。Cookieを利用することで、毎回ログイン情報を入力しなくて良いなど、Webサイトを利用する上でユーザーの手間やストレスを軽減するだけでなく、Web運営者側にもCookieによってユーザーの行動情報が得られ、効果的なマーケティングの施策を打ち出しやすくなるというメリットがあります。 一方で、Cookieの利用によって個人情報の流出などのリスクもあり、自社のWebサイトにCookieを導入する際には注意が必要です。リスクも理解した上で、Cookieを活用して、効果的なデジタルマーケティングの施策を行っていきましょう。
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