インスタグラムをビジネスで活用するには?注目の機能や運用ポイントを解説
インスタグラムのユーザー数は年々増えており、マーケティングツールとしてビジネスに活用する企業も多く見られます。
この記事では、インスタグラムをビジネスに活用したいと考えているマーケティング担当者の方に向けて、運用方法や活用のポイントを解説します。インスタグラムがビジネスで活用されている理由も解説しているので、ぜひ参考にしてください。
この記事を読めば、以下の内容が理解できます。
- インスタグラムのビジネスアカウントの概要
- インスタグラムの運用方法
- インスタグラムの活用ポイント
▼目次
1.インスタグラムがビジネスで活用されている理由
1-1.アクティブユーザーの増加
1-2.活用目的の変化
1-3.ビジネスアカウントが利用できる
2.インスタグラムのビジネスアカウントとは?
2-1.ビジネスアカウントで使用できる3つの機能
2-1-1.ビジネスプロフィール
2-1-2.Instagramインサイト
2-1-3.投稿の宣伝
2-2.インスタグラムのビジネスアカウントを利用するメリット
3.インスタグラムをビジネスで運用する方法
3-1.ターゲットを明確にする
3-2.KPIを設定する
3-3.プロフィールの完成度を高める
3-4.コンテンツを制作する
3-5.ショッピング機能を設定する
3-6.アカウントやコンテンツの認知を拡大する
3-6-1.ハッシュタグの設定
3-6-2.UGCの生成
3-6-3.ほかのSNSとの連携
3-6-4.インスタグラム広告の活用
3-7.キャンペーンを実施する
4.インスタグラムをビジネスで活用するポイント
4-1.社内体制を整えて根気よく運用する
4-2.さりげない宣伝を意識する
4-3.ユーザーが簡単に参加できる仕組みをつくる
5.インスタグラムをビジネスで活用し認知度拡大を目指そう
1.インスタグラムがビジネスで活用されている理由
インスタグラムがプライベートの発信だけでなく、ビジネスでも活用されている理由を解説します。
1-1.アクティブユーザーの増加
インスタグラムのアクティブユーザー数は年々増加傾向にあります。インスタグラムの国内の月間アクティブユーザー数は2019年6月時点で3,300万人を超え、2022年1月には約4,600万人に達しました。
今後もインスタグラムのユーザー数は伸びていくと考えられています。企業はインスタグラムのアクティブユーザーの増加を見込んでおり、自社のサービスの認知拡大を目的にビジネスに活用するケースが増えています。
1-2.ユーザーの活用目的
インスタグラムのアクティブユーザー数の増加にともない、ユーザーの活用目的も変化しつつあります。従来は、自分が撮影した画像や動画を発信したり、他人の投稿内容を見て楽しんだりすることが一般的でした。
しかし、現在はユーザー自身が役に立つ商品やサービスなどの情報を得る目的で、インスタグラムを利用するケースが増えています。
こうしたユーザーの活用目的の変化によって、企業側がインスタグラムで情報発信するメリットが大きくなり、インスタグラムのビジネス活用が本格化しました。
1-3.ビジネスアカウントが利用できる
インスタグラムでは、個人アカウントとは別にビジネスアカウントを作成できます。個人アカウントと異なり、ビジネスアカウントではビジネスプロフィールの掲載や投稿の宣伝ができるため、マーケティング活動に活かせます。
例えば、アプリ内で宣伝広告を掲載して自社の認知拡大を図る、ショッピング機能やアクションボタンを利用して商品を販売するなどです。なお、ビジネスアカウントについては次で詳しく解説していきます。
2.インスタグラムのビジネスアカウントとは?
インスタグラムで利用できるアカウントは、個人用とビジネス用の2つです。プロフィール設定画面でアカウントタイプのビジネスを選ぶと、ビジネスアカウントに切り替えられます。ビジネスアカウントは多くの企業でビジネス活用されています。
2-1.ビジネスアカウントで使用できる3つの機能
ビジネスアカウントにはビジネスで役立つ3つの機能があり、利用料金は無料です。それぞれの機能を解説します。
2-1-1.ビジネスプロフィール
ビジネスプロフィールは、自社の会社情報や問い合わせ先などを掲載できる機能です。掲載する項目は自社の商品・サービスに合わせてカスタマイズできます。ビジネスプロフィールで設定できる項目の例は次のとおりです。
- 連絡先(電話・メール)
- 実店舗の位置情報
- 予約ボタンの設置
予約ボタンを設置すれば、投稿を見て自社の商品・サービスに興味を持ったユーザーに対し、予約・注文などの行動を促せます。また、実店舗の位置情報を掲載すれば、直接商品を確認してから購入したいというユーザーを店舗に呼び込めるでしょう。
2-1-2.Instagramインサイト
Instagramインサイトは、投稿ページが表示された回数やアクションボタン・宣伝広告がクリックされた回数などのデータを確認できるアクセス解析機能です。
インサイトの解析データを活用することで、ユーザーの反応や行動履歴の詳細を把握でき、アプローチの効果を判断しやすくなります。
また、改善点をもとに投稿や宣伝広告の内容を検討する際に活かせます。ただし、閲覧できるデータの期間が1週間と短いものもあり、長期間の分析は向いていません。
>>>インスタグラムのリーチについて詳しくはこちら
2-1-3.投稿の宣伝
投稿の宣伝は、投稿ページを広告として活用できる機能です。投稿済みのコンテンツのなかから広告に掲載したいものを選ぶことで、簡単に広告を配信できます。
投稿を選ぶ際のポイントは、「いいね」や「コメント」が多いコンテンツを選ぶことです。ユーザーの反響が大きい投稿を広告として配信することで費用対効果が高まります。投稿の宣伝で設定できる項目は次のとおりです。
- 投稿ページのリンク
- 予算
- 掲載期間
- オーディエンスなど
オーディエンスでは、年齢や性別、居住地などの広告を表示させたいターゲットの属性を設定できます。
2-2.インスタグラムのビジネスアカウントを利用するメリット
企業がインスタグラムのビジネスアカウントを利用するとさまざまなメリットが得られます。
例えば、以下のような内容が挙げられます。
- ユーザーとの関係構築ができる
- 宣伝広告費を削減できる
- 投稿内容の効果測定ができる
前述のとおり、インスタグラムのビジネスアカウントでは、ビジネスプロフィールの掲載が可能です。ビジネスプロフィールの掲載によってユーザーがアクションを起こしやすいため、ユーザーとの関係の構築に役立ちます。
企業が発信する投稿に興味を持ったらプロフィールから直接問い合わせや予約もできるため、便利に利用できることはユーザーにとってもメリットといえるでしょう。
また、自社の商品やサービスをアピールし、ブランディングを高めることが可能です。その他、インスタグラムのビジネスアカウントに搭載されているすべての機能を無料で利用できるため、宣伝広告費を削減できるでしょう。
Instagramインサイトを活用すれば自社の投稿の効果測定に利用でき、「いいね」や「コメント」の回数だけでなく、さまざまな視点から分析を行えます。
過去に反響があった投稿を広告に利用できるため、一から広告を作成する手間もかかりません。
3.インスタグラムをビジネスで運用する方法
ビジネスアカウントを活用し、インスタグラムをビジネスで運用するための具体的な方法を以下で解説します。
3-1.ターゲットを明確にする
インスタグラムをビジネスで運用する際は、まずターゲットを明確にすることがポイントです。ターゲットを明確にしないまま投稿内容を制作すれば、誰に何を訴求すればいいのかが曖昧になるため効果的な発信はできないでしょう。
一方で、ターゲットを絞り込めば誰に何を伝えればいいのかが明確になるため、商品・サービスの予約や購入、認知の拡大などの目的に合ったコンテンツを制作できるようになります。
3-2.KPIを設定する
KPIとは、設定したゴールの達成度を評価するための指標です。Key Performance Indicatorの頭文字を略した言葉で、「重要達成度指標」や「重要業績評価指標」と直訳されています。
何をゴールにするのかによって、設定すべきKPIは異なります。KPIとして設定される一般的な項目は次のとおりです。
- プロフィールページのクリック回数
- フォロワーの増加数
- エンゲージメント率(いいね・コメントなど)
- 指名検索数
>>>KPIについて詳しくはこちら
3-3.プロフィールの完成度を高める
プロフィールの目的は、どのような事業を行い、何を提供している会社なのかを理解してもらうための情報を伝えることです。
プロフィールを通して自社の情報を発信することで、認知の拡大はもちろん、自社への理解をより深めてもらえます。例えば、自社の業種やブランド名、コンセプトなどを掲載するとよいでしょう。
プロフィールには、アクションボタンや連絡先オプション、サイトのURLなどを掲載できます。アクションボタンは、自社の商品・サービスの注文・予約を行える機能です。連絡先オプションは自社の住所や電話番号、メールアドレスを登録できます。
3-4.コンテンツを制作する
インスタグラムで発信できるコンテンツの形式として、以下の例が挙げられます。
- ハウツー形式
- ユーザー参加形式
- プロモーション形式
ハウツー形式は、ユーザーに役立つ情報を発信するためのコンテンツです。ユーザー参加形式は、ユーザーとのつながりを持つことを目的にしたコンテンツを指します。プロモーション形式は、自社が提供する商品・サービスの認知拡大や販売促進を目的にしたコンテンツです。
3種類のコンテンツを組み合わせたり、1種類に絞ったりしてターゲットの興味を引く情報を発信しましょう。
3-5.ショッピング機能を設定する
商品の販売促進を目的にしたコンテンツを制作する場合は、ショッピング機能を設定しましょう。ショッピング機能とは、コンテンツからインスタグラム内のショップを経由し、自社のECサイトにアクセスできる機能です。
ショッピング機能を設定する目的は、コンテンツで商品の魅力を伝え、興味を持ったユーザーをECサイトへ誘導し、購買行動につなげることです。
3-6.アカウントやコンテンツの認知を拡大する
インスタグラムを効果的に運用するためには、アカウントやコンテンツの認知を拡大する必要があります。完成度の高いプロフィールや充実したコンテンツを制作しても、ユーザーに閲覧してもらえなければ情報を発信する効果は得られません。
アカウントやコンテンツの認知度を拡大するためにも、以下で紹介する4つの機能を活用しましょう。
3-6-1.ハッシュタグの設定
ハッシュタグとは、コンテンツに設定できるオリジナルのタグのことです。ユーザーに検索されやすいハッシュタグを設定することで、自社のアカウントやコンテンツが表示される可能性が高まります。
フィード投稿のコンテンツや短尺動画のリールはハッシュタグで検索されやすいので忘れずに設定しましょう。
3-6-2.UGCの生成
UGCとは、User Generated Contentsの略語で、ユーザーが制作したレビューや口コミなどのコンテンツを指します。自社の商品・サービスに関するUGCが投稿されれば、ユーザーのフォロワーにも自社のアカウントやコンテンツを知ってもらえます。
自社のアカウントでUGCを紹介すれば、それにメリットを感じたユーザーによるUGCの投稿が増えるでしょう。
3-6-3.ほかのSNSとの連携
アカウントやコンテンツの認知度を高めるには、投稿内容をほかのSNSやWebサイトにも広めることが大切です。
例えば、自社で運営するWebサイトのコンテンツ内にインスタグラムのアカウントに誘導するリンクやボタンを設置するとよいでしょう。
また、インスタグラムとほかのSNSは連携させることが可能です。プロフィールの「設定」から「リンク済みアカウント」をタップして連携を進めていけます。インスタグラムの投稿がほかのSNSにも投稿されるため、複数のSNSに手動で投稿する手間が省けます。
不特定多数に拡散力のあるツイッターやフェイスブックと連携させることで、インスタグラム以外のユーザーにも自社や商品・サービスの認知度を拡大できるでしょう。
>>>ツイッターの運用の詳細について詳しくはこちら
3-6-4.インスタグラム広告の活用
インスタグラム広告とは、フィードやリールなどへ掲載できる広告のことです。インスタグラムで掲載できる広告は、次の6つです。
- 写真広告
- 動画広告
- ストーリーズ広告
- 発見タブ広告
- コレクション広告
- カルーセル広告
インスタグラム広告は詳細なターゲットを設定できるため、アカウントやコンテンツの認知度の拡大はもちろん、絞り込んだターゲットに対して効果的な訴求を行えるメリットがあります。
3-7.キャンペーンを実施する
キャンペーンの実施は、ユーザーに自社の商品・サービスの利用・購入などの具体的な行動を促したい場合に有効な施策です。
例えば、実店舗で商品を販売する企業の場合、割引クーポンを配布するキャンペーンを行うことで、ユーザーが実店舗に足を運ぶ行動を促せるでしょう。
商品に関するUGCの投稿をクーポン配布の条件にすれば、商品への関心を高めるのと同時にユーザーとの交流の機会も増やせます。
4.インスタグラムをビジネスで活用するポイント
インスタグラムのビジネスアカウントを運用してビジネスに活かすためのポイントを以下で解説します。
4-1.社内体制を整えて根気よく運用する
インスタグラムのビジネスアカウントの運用をすべて自社で行う場合は、事前に社内体制を整備しておく必要があります。アカウントの運用を専門とする担当者を置き、運用に必要な人材を集めたチームを構成することで、通常業務で運用まで手が回らないといったリスクを抑えられます。
インスタグラムのビジネスアカウントで結果を出すには、まずフォロワーを増やすことが大切です。そのためには、有益な情報を定期的に発信し、キャンペーンや企画の実施、コミュニケーションの構築など、フォロワー獲得に向けての施策を継続していく必要があります。
前述のとおり、拡散力も高くないため、ユーザーに興味を持ってもらえる魅力的なコンテンツを発信し続ける努力も必要です。
以上のことから、インスタグラムは短期間で成果を出すことが難しいため、根気よく運用し続けることが大切です。
4-2.さりげない宣伝を意識する
インスタグラムの特徴は気軽なコミュニケーションが取れることです。広告色が強すぎるコンテンツやキャンペーンを掲載すると、ユーザーに敬遠される可能性があります。
広告を掲載する場合はコンテンツ重視で、広告はさりげない宣伝という認識を持って載せるようにしましょう。
広告色が強いコンテンツの例としては、文章量やハッシュタグの種類が多すぎる、集客・販売促進のアピールが強いなどです。
さりげない宣伝で運用に成功している企業は、シンプルな画像のみを投稿している傾向があります。
4-3.ユーザーが簡単に参加できる仕組みをつくる
インスタグラムを効果的に運用するためには、ユーザーが気軽に参加しやすい仕組みを構築することが大切です。キャンペーンを実施する場合、ユーザーが気軽に応募できる参加条件を設定しましょう。
例えば、フォロー後に複数のハッシュタグを付けることを必須条件にすると、ユーザーの手間が増えてしまいます。フォローのみで参加できるようにすれば、ユーザーは気軽にキャンペーンに参加してくれるでしょう。
5.インスタグラムをビジネスで活用し認知度拡大を目指そう
インスタグラムの活用目的は写真や動画を楽しむだけに留まらず、商品・サービスを探す情報収集の場となりつつあります。企業がビジネスアカウントを使用するメリットは、ユーザーと交流を持てる、効果的なブランディングができるなどさまざまです。
インスタグラムをビジネスで活用して、自社のサービスや商品の認知拡大を目指しましょう。
株式会社ココエでは、インスタグラム運用に関するご相談を行なっています。集客・宣伝に役立つインスタグラムの運用方法についてお悩みの方はぜひご相談ください。
また、インスタグラムの運用にも役立つDX人材の教育プログラムやビジネスに活用できる本質的な内容を学べる「DXリテラシー基礎講座」も好評です。役職問わず学べるオンライン講座となっているので、ぜひご活用ください。